たけ山のうどん

手のべうどんたけ山は、2019年2月で創業54年を迎えました。伝統の手法により小麦粉、塩、水だけで作られ、澱粉、米酢等の添加物を一切使用しておりません。

軟水の水と良質な小麦粉で作られる麺は、なめらかな口当たりとツルっとしたのどごし。それでいてコシのあるツルシコ麺が特徴です。

この味を求めて、年間5万人以上のお客様が訪れます。

生地づくり

まず、塩水濃度を計りながら塩水をつくります。水は軟水を使用します。溶かす塩の量は年間通して一定量にし、加える水の量で濃度を調整しています。





麺用粉を一回に3kgの量を入れ、塩水を加えて撹拌します。加える塩水の量は、その日の天候(気温、湿度)によって微妙に変化させます。この加減は長年の経験が必要となります。





程良い加水状態になると粉は小さな粒状に変わってきます。






塩合わせを終えた生地をバットに入れ機械で圧力を加えます。二つ折りにし、また圧力を加えます。この作業を5回繰り返すことによって生地中に腰が生まれてきます。





この生地を専用貯蔵温蔵庫にて一定温度・湿度のもと約20時間寝かせます。






寝かした生地の、仕上げの踏みあげ作業は、釜ゆでの直前に熟練した職人ががひとつひとつ手間ひまかけておこなっています。この作業が一日4時間を越えることもあります。こうした鍛え抜かれた生地を延ばし、麺にしていきます。創業当時は店主自らが一貫した手作業によりおこなっていましたが、食数が多くなった現在では、安定した品質を維持するため、切る工程は機械を使用しています。



本返しとつゆ

つゆは蕎麦と同様、関東流に専用のかえし(本がえし)をつくり、これを専用のだしでのばす方法を採っています。 しょうゆ1斗(濃口1、淡口3の割合)、本みりん2升、地酒1升そして上白糖2.8kgを配合。みりん、日本酒のアルコール分をとばし同時にアクを取りながら中火で煮きります。この間約一時間、屈折計で糖度を確認しながら、煮きり作業を終えます。



最終的な収量は、ほぼ20リットルになります。合わせたしょうゆは、保存用のかめに移し、約二か月間温度、湿度の管理された暗室で寝かせます。 こうすることによってしょうゆの角が取れてまろやかになり隠し味の酒エキスとよく馴染んできます。




うどんのつけ汁は辛つゆと呼ばれ、だしにかえしを加えて作っています。原則としてだしとかえしを13対3に配合したものを屈折計にて塩度をチェックしながら微調整しています。 つゆの塩度は約10度、最汗時期の夏場は1度程度高めに設定しています。




このようにして仕上がったつゆは寸胴に保管します。 そして一定濃度、温度で提供できるよう、撹拌しながらお客に提供する直前まで管理しています。





だし取り

うどんはだしが命です。たけ山では肉厚の北海道の羅臼産昆布を漁協より直接仕入れ、専用の保冷庫で2年以上寝かせています。この昆布は料亭などでの澄まし汁には、色が濃く出てしまい向かないのですが、うどんのだしには最適といえます。




この昆布250gに切れこみを入れ水を張った寸胴につけておき、沸騰直前に引き揚げます。 それと同時に節類(生産業者に採取時期、乾燥方法および期間、削り厚を指定発注した、本鰹節、宗田鰹節、鯖節を季節によって配合割合を変えています)を入れ、泳がせます。このだし取りのポイントは、昆布と節の配合割合とそれらのうま味成分抽出方法にあります。中火で約40分、沸騰しない程度で煮出します。



収量は約36リットル、これほどの量のだしでも繁忙期には2時間もしないうちに使いきってしまいます。






茹で上げ

たけ山の釜の数は2つ。繁忙時にはこれらをフル稼働させています。 一つの釜に入れられる麺の量は十二人前が限度、これ以上麺を入れると茹で湯の温度が下がり、麺が釜の底に沈んでくっついてしまいます。 そのために、混ぜ棒でかき混ぜるのですが、余り頻繁におこなうと麺の角が取れてしまいます。これら茹で揚げ作業・見極めは経験に頼らざるえません。 時節によって茹で揚げ時間が異なりますが、おおよそ20分かかります。最終的な仕上がり具合は麺のしなり具合、手触りで確認します。


茹で揚げ後の処理として麺の表面を摂氏16度前後の水で丁寧にもみ洗いします。






そして注文ごとにせいろに盛ります。この盛り方は創業以来変わっていません。単にコシの強い麺、味・香り付けされたつゆとは違った この地ならではの味わい、そして『水』にこだわるたけ山の「しなやかな麺、コクとキレのあるつゆ」創りは今もなお進行中です。